以下は、公式なヘルプの解説にも例を挙げて書かれている事で、バグでは無く仕様です。 AVERAGEIF関数も、同様です。
例えば、
ExcelのSUMIF関数の引数は、
=SUMIF(範囲,検索条件[,合計範囲])
と言う様に、「範囲」「検索条件」「合計範囲」という事になっています。
「合計範囲」が無ければ、「範囲」の領域がそのまま「合計範囲」になります。
左の図は、一般的な書き方です。ちなみに、表でしている事に意味はありません。
しかし、「合計範囲」は、
実のところは「範囲」と同じ形状・大きさを持つセル範囲の左上のポインタで、
左上の位置さえ正しければ後はどう書いていても構わない仕様になっているため、
左の図の様に書いても、結果は上と同じになります。
「合計範囲は実はポインタである」という仕様に基いていると考えれば、
この書き方を正しいと見做すかどうかの議論は別として、
個人的には、あながち、変な書き方では無いと思います。
上記の様な書き方は特殊でトリッキーだ、混乱の元だと言われれば、
そうなのかも知れません。
恐らくは、Excelの利用者にはポインタの発想は判り難いため、
利用者が「範囲」と同じ形状と大きさを持つセル範囲を間違いなく指定するという前提で、
より直感的に判り易い「合計範囲」という事になっているのかなと思います。
しかし、さらに言うならば、「合計範囲」の右下の指定が違っていても
(例えば、上の例の合計範囲のE6をE6:F9にしても)
実際には左上のポインタしか見ていない為に結果が同じになるのは、
どうなの?...と思ってしまいます。
しつこいですが、これは
公式なヘルプの解説
に明記されている仕様です。
何を以て「正しい」とか「正解」の基準にするのか (書き方が正しければ正解?仕様に合っていれば正解?結果が目的に合っていれば正解?などなど) ということなのだろうと、思っております。
この手の類は「こう書いても出来る」的な話になるのですが、 「何故、こう書いても出来るのか」を考えるのも面白い、と、思ったりします。
おまけ。「範囲」が「合計範囲」よりも小さい例。
他にも色々と試してみましたが、
基本はあくまでも「範囲」と同じ形状と大きさを持つセル範囲の左上のポインタです。