Rynのページ(商業高校情報教育研究室)
従来の郵便は、
- 差出人が手紙をポストに投函。
- 郵便集配人がそれを郵便局へ運び、仕分け。
幾つかの郵便局を経由した後に、受取人の自宅の郵便受けや私書箱に届けられる。
- 私書箱に届けられる場合、受取人は、私書箱の有る場所へ行き、
(誰でも箱を開けられるのは不味いので)鍵を使って箱を開け、届けられた郵便物を取り出す。
という手続きにより、運営されている。
インターネットの電子メールも、
上記の、ポストから私書箱までの一連の流れを踏襲している。
- 差出人は、メールソフトでメールを作成し、メールサーバへ送信(ポストに投函→郵便局へ)。
- メールは幾つかのメールサーバ(郵便局)を経由して、
受取人が契約しているメールサーバが管理する受取人のディレクトリ(私書箱の役割を持つ)に届く。
- 受取人は、メールソフトで私書箱の鍵を開け、届けられたメールをダウンロードする。
この時、1と2の役割をするプロトコルがSMTPであり、3の役割をするのがPOPである。
POPにパスワードが必要であるのは、この為である。
よく、SMTPは送信、POPは受信、と説明されるが、これはクライアントから見た視点。
送信者のクライアント→送信者のサーバ→受信者のサーバとメールを転送するのは、SMTPだけで出来る。
受信者のサーバから受信者のクライアントへは、誰でも出来ると非常に困るので、
パスワードの必要なPOPが使われる。
誰でも送信出来るが受け取るのは受信者だけ、という、従来の手紙に即したシステムになっている。
しかし、誰でも送信出来る事が問題になって来たので、
よりセキュリティの高いSMTPSやPOPSなどのプロトコルが登場している。
「キーワード辞典」の目次へ