このサイトの初期の頃から書き続けていることでは、ありますが、何度目かの改訂版。
生徒が自発的、能動的に、狙いや育てたい力が明確化された、与えられたテーマについて、 適切な調査内容、調査対象、調査手段、を検討し、 アンケート等では予想される回答の可能性を全て洗い出して設問し、 統計的にも偏向無く、有意になる様に、調査を行うこと。 さらに、調べた結果を分析し、論理的な根拠に基き、 第三者に、判り易く、偏向無く、決められた時間内に発表すること。 実は、データサイエンス的には、物凄く深い。
例えば、小学校では、単純に地域の特産物を使ったお菓子などの開発や商店街の活性化などは一般的に行なわれており、 商業高校であれば、加えて、ターゲット、コスト、マーケティング、なども考慮した取り組みで無ければ、 小学校でやったことの繰り返しでしかない。 近年は、ジュニアエコノミーカレッジや小学生を対象にしたロボットコンテストなど、 本格的な取り組みも、既に全国各地で行なわれている。 高校が、生徒のその様な体験を経た上積みが出来るのか、が、大きな課題となる。
与えられたテーマについて、 極端には、インターネットで検索した最初のもの(多くはWikipedia)をそのまま丸ごとコピペし、 プレゼンのスライドやワープロ文書に貼り付けて発表、提出するだけの作業のこと。 或いは、教諭が全てお膳立てし、生徒は言われるままに動いただけで、対外的に取り組んだ振りをしただけの作業のこと。 リフレクションも無い。 小・中学校で「一般的な調べ学習」を体験して来た生徒が、高校では「ありがちな調べ学習」になり、 幻滅することも多い。
生徒が自発的、能動的に、 時にはプログラミング言語などを利用したデータサイエンスに基き、 「一般的な調べ学習」によって得られた結果を元に、 単なる漠然とした感想や理想論に終わらせず、更に、具体的、現実的な自分の考え、意見、提言をまとめ、 問題解決の為の次へのアクションに繋げること。
テーマが大きい場合は、幾つかに細分化し、段階的にスパイラルに取り組むとやり易い。
『ありがちな「調べ学習」』に同じ。
ぶっちゃけ、高校が、井戸の中で、 小・中学校と同じこと(或いは、それ以前のこと)をして、自己満足していてもしゃあないでしょ、ということ。