Rynのページ(商業高校情報教育研究室)
以前にも何度も書いているのだけれど最近また気になり出しているので、別項目で掲載。
上記日付現在の、あくまでも私の私感です。
この言葉に自己陶酔している商業系の教諭、結構多いと確信しています。
「成功体験」の落し穴
「成功体験」って、便利な言葉です。
商業系の何かの取り組みの発表では、成果として最後に必ずと言って良いほど登場します。
マスコミ受けも良いですしね。でも、商業の現場では、実際は、
- 何の失敗も試行錯誤も無く、上膳据膳で指示通りに体験学習をさせて、それを「成功体験」と称する。
- 成功する為の手段や思考を教えるのではなく、単に「成功」を「体験」させているだけ。
な内容で有る事が多い様に感じています。その結果、
- 失敗した時の試行錯誤の意識が無く、対処法が判らない為、直ぐに失敗した責任を転嫁する。
- 1つの成功体験にしがみ付き、次への思考に切り替えられない。
という傾向が強い様に感じています。
まだ小学校低学年の頃ならそれでも良いかもしれませんが、
中学、高校、と、こればかりやっていたら、ねぇ。
生徒は、指示を待ち(自分からしない)、
指示された通りだけをテキトーにやろうとし(自分で考える事はしない)、
上手く行かないと指示した相手の所為だ(教え方が悪い)と思っています。
つまり、成果(?)をアピールしたい学校や教諭が騒いでいるだけで、就職させた企業は大迷惑らしいですよ。
自分で判断するのではなく、誰かに言われた通りの事をする事によって得られる「成功体験」「達成感」。
商業高校での「成功体験」や「達成感」を身に付けた生徒が、
イマドキの「やりがい搾取」なブラック企業に就職したら、大変だろうなぁ...
でもって、卒業後、会社で上手く行かなくて、生徒が、教諭に愚痴を溢しに来ると、
教諭は、生徒は卒業後も未だ自分を慕い頼りにされている、と、自己満足している場合も、有る模様。
その原因
その原因としては、教諭の意識の根底に有る「ど~せ生徒は・・・」と、
- 商業教育の評価基準を、従順で素直な人間を育成すること、と考えている教諭が多い。その方が楽だし。
- 手っ取り早く、学校や教諭自身の成果をアピールしたい。
- 教諭が、生徒に試行錯誤をさせる演出が出来ない。「時間が有るか!」と逆切れする。
- 教諭が、生徒が、学校が、保護者が、「それが判り易い授業だ」と思っている。
などが、有る様です。
もちろん
勿論、生徒に、基本を踏まえ、試行錯誤をさせ、
その中から学びを見つけ出させている取り組みをされている教諭も、
何人も知っていますよ。
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