コイントスなど、何かを行った際に一定の確率で2つの結果のみ起きる試行のことを「ベルヌーイ試行」と言う。
ベルヌーイ試行では、一般に、2つの結果のうち片方を「成功」「1」とし、もう片方を「失敗」「0」とする。
コイントスは、表が出るか(成功)、裏が出るか(失敗)とすると、その確率はどちらも2分の1、
サイコロで、1の目が出るか(成功)、それ以外が出るか(失敗)とすると、
その確率は、成功は6分の1、失敗は6分の5となる。
ベルヌーイ試行をn回繰り返す事によって、
X軸をn回の内で成功する回数k、Y軸をk回成功する確率として描かれる山型の分布を二項分布と言い、
n回の内でk回成功する確率は、
繰り返す回数をn、その内で成功する回数をk、成功する確率をp(0≦p≦1)とすると、
コインの例。
関数は、「 = BINOM.DIST ( kの値, nの値, pの値, FALSE )。
10回の内で5回成功する確率が最も高い。
10回の内で成功する平均回数 μ は、10 ×
1
2
= 5。
分散 σ2 は、10 ×
1
2
× ( 1 -
1
2
) = 2.5。
サイコロの例。
セルC3の数式は、「=1/6」。
セル幅の都合上で見た目は0%表示のセルも、実際は0%では無い。
10回の内で成功する平均回数 μ は、10 ×
1
6
= 1.666...。
分散 σ2 は、10 ×
1
6
× ( 1 -
1
6
) = 1.3888...。
成功確率pが小さい程、(なかなか成功しないので)左側に寄り、尖った山型になる。
サイコロの例2。
サイコロを振る回数nを10回から100回に増やす。
グラフでは、横幅の都合によりX軸の成功する回数kを0から30まで表示している。
100回の内で成功する平均回数 μ は、100 ×
1
6
= 16.666...。
分散 σ2 は、100 ×
1
6
× ( 1 -
1
6
) = 13.888...。
此処から、試行回数nを 1000 に増やすと、グラフのX軸Y軸の目盛が等しければ、
n=100と比較して更に低く滑らかな山型になり、
成功する回数kの平均 μは、166.666... になることが推測出来る。
つまり、試行回数nが大きくなると、小数部分が整数部分になることで最頻値、中央値が平均μに近づき、
また、成功回数kの範囲が増える分だけ、各々の回数で成功する確率は小さくなる。
実際にやってみて、 「余りにも成功し過ぎるんじゃない?」と言う場合は、コインやサイコロ、 或いは試行の仕方を疑う場合も有る、かも。 それは、別の項で。