直訳すると、故障と故障との間の時間。 早い話が、コンピュータシステムが正常に稼動している時間の平均。
コンピュータシステムが修理にかかる時間の平均。
コンピュータシステムがどれだけ正常に稼動しているかをあらわす尺度。 MTTF÷(MTTF+MTTR)で求める。 コンピュータシステムというのは、 基本的に稼動しているか修理点検しているかのどちらかしかないから、 MTTF+MTTR=全体の時間。 つまり、修理時間÷全体時間、と言っているのと同じ。
2台のコンピュータが各々別の処理をしている為に、 どちらか一方でも故障するとシステムとして機能しなくなる様な場合の稼働率。
例えば、
中層と上層に展望台が有るタワーで、地上から上層展望台へは、
「地上→中層展望台」のエレベータAと「中層展望台→上層展望台」のエレベータB
でつながっているイメージ。
どちらか一方でも故障していると客は上層の展望台には行けない。
エレベータの稼働率をどちらも90%とすると、
客が上層の展望台に行ける確率は、
エレベータAが動いている確率×エレベータBが動いている確率、
0.9×0.9=0.81
となる。
コンピュータ2台がお互いに補完しながら処理をしている為に、 少なくともどちらか1台が稼働していればシステムとして機能する様な場合の稼働率。
例えば、展望台が1つ有るタワーで、横に並んだ2台のエレベータでつながっているイメージ。
エレベータが2台とも故障した場合のみ、客は展望台へ行けない。
エレベータの稼働率をどちらも90%とすると、
2台ともエレベータが故障する確率は、
(1-0.9)×(1-0.9)=0.1×0.1=0.01
それ以外ならば良いのだから、客が地上から展望台へ行ける確率は、
1-0.01=0.99
となる。
コンピュータ3台がお互いに補完しながら処理をしており、 少なくともそのうちの1台が稼働していればシステムとして機能する様な場合の稼働率。
考え方は2台の時と全く同じ。
エレベータの稼働率を全て90%とすると、客が地上から展望台へ行ける確率は、
1-((1-0.9)×(1-0.9)×(1-0.9))=0.999
となる。
コンピュータ3台がお互いに補完しながら処理をしており、 少なくともそのうちの2台が稼働していればシステムとして機能する様な場合の稼働率。
例えば、展望台が1つ有るタワーで、横に並んだ3台のエレベータでつながっているが、
客が多いため2台以上が同時に稼働していないとサービスに支障を来たしてしまう様なイメージ。
エレベータのの稼働率を全て90%とすると、
3台のうち2台以上が動いていれば良いのだから、良い組み合わせは、
3台全てが稼動している×1通り=0.9×0.9×0.9=0.729
3台のうち2台が稼動している×3通り=(0.9×0.9×(1-0.9))×3=0.243
2つを合わせると、全体の稼働率は、0.729+0.243=0.972
或いは、
エレベータの稼働率を全て90%とすると、
3台のうち2台以上止まると駄目なのだから、駄目な組み合わせは、
3台全てが止まっている×1通り=(1-0.9)×(1-0.9)×(1-0.9)=0.001
3台のうち2台が止まっている×3通り=(0.9×(1-0.9)×(1-0.9))×3=0.027
2つを合わせると、0.001+0.027=0.028
それ以外ならば良いのだから、全体の稼働率は、1-0.028=0.972
左:端末2台のうち少なくとも1台が動いていれば良い場合。
右:端末3台のうち少なくとも2台が動いていれば良い場合。
直列部分と並列部分が組み合わされる場合もある。
その場合は、先ず並列部分を計算し、
結果を1台の機器とみなして全て直列になる様にしてから、直列の計算をする。
直列につながる機器が多いほど稼働率は悪くなり、
並列につながる機器が多いほど稼働率は良くなる。