Ｒｙｎのページ（商業高校情報教育研究室）

半導体

銅やアルミニウムの様な電気をよく通すものを「導体」、 ゴムやガラスの様な電気を全く通さないものを「絶縁体」、 その中間にあるものを「真性半導体」と呼ぶ。 その真性半導体に微量の不純物を混ぜる事で電気を通し易くしたものを「半導体」と呼ぶ。

マイナスである電子を４個持つシリコンに、 電子をシリコンより１個少ない３個持つ例えばホウ素を微量混ぜる事で相対的にプラスの場を作り電気を通し易くしたものを「ｐ型半導体」、 電子をシリコンより１個多い５個持つ例えばヒ素を微量混ぜる事でマイナスを多くし電気を通し易くしたものを「ｎ型半導体」という。 ｐはポジティブ（＋）、ｎはネガティブ（－）を意味する。

ダイオード

ダイオードにも色々有りますが、 基本的な「ｐｎ接合ダイオード」について。

ｐ型半導体とｎ型半導体を接合したもの。 電流の向きがｐ型半導体側（アノード）からｎ型半導体側（カソード）の方向、 ＝アノードにプラスの電圧、カソードにマイナスの電圧の場合のみ、電流が流れる。 整流やスイッチとして使用する。

              +------------+------------+
アノード------+ ｐ型半導体 | ｎ型半導体 +------カソード
   ↑         +------------+------------+         ↓
 （＋）           電流が流れる→                （－）


              +------------+------------+
アノード------+ ｐ型半導体 | ｎ型半導体 +------カソード
   ↓         +------------+------------+         ↑
 （－）        電流の向きが逆なので流れない     （＋）

乾電池と豆電球の回路にこれを組み込んだ場合、 乾電池のプラスとマイナスの向きによって、豆電球が点いたり、点かなかったりする。 交流電流の場合は、電流が逆向きに流れない分だけ暗くなる。

トランジスタ

トランジスタにも色々有りますが、 一般に「トランジスタ」といえばこのタイプを指す「バイポーラトランジスタ」について。

ｐ型半導体とｎ型半導体を３つ接合したもの。
２つのｎ型半導体の間に薄いｐ型半導体を挟んだものをｎｐｎ型トランジスタ、 ２つのｐ型半導体の間に薄いｎ型半導体を挟んだものをｐｎｐ型トランジスタ、と呼ぶ。 最近はｎｐｎ型が使われている。

両端の半導体にある端子を、それぞれ「エミッタ」「コレクタ」、 中央に挟まれた半導体にある端子を、「ベース」と呼ぶ。

ｎｐｎ型トランジスタの場合、 エミッタ側をマイナス、コレクタ側をプラスになる様に電圧をかけた状態（この時は電流は流れない）で、 中央のベースにプラスの電圧をかけた時だけ、電流は、 ベースからの流れの勢いにつられて、コレクタからエミッタへ流れる。

                  電流は流れない
              +--------+-+--------+
コレクタ------+   ｎ   |p|   ｎ   +------エミッタ
   ↑         +--------+-+--------+        ↓
 （＋）                 |                （－）
                      ベース


            こちら向きに電流が流れる→
              +--------+-+--------+
コレクタ------+   ｎ   |p|   ｎ   +------エミッタ
   ↑         +--------+-+--------+        ↓
 （＋）                 |                （－）
                      ベース
                        ↑
                      （＋）

ｐｎｐ型トランジスタの場合は、 エミッタ側をプラス、コレクタ側をマイナスになる様に電圧をかけた状態（この時は電流は流れない）で、 中央のベースにマイナスの電圧をかけた時だけ、電流は、エミッタからコレクタへ流れる。

これらのことにより、 ベースの電圧の変化により、スイッチとして使う事が出来る。

コンピュータでは、 ダイオードやトランジスタを組み合わせることにより、 ＡＮＤ、ＯＲ、ＮＯＴ、など、さまざまな論理回路を実現している。

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