キーワード辞典
遠隔授業

登録日 20/07/04   更新日 20/07/14



遠隔授業

遠隔=1つの教室の中だけで行われない、授業。 オンライン授業、と言うと、従来の、1つの教室の中で行われる Google Classroom の様な ものも含まれてしまい、紛らわしいので、此処では、この様に定義する。

従来は、離れた学校同士であったり、離れた地域の人を講師に招いての授業。
近年は、授業者と学習者が離れた場所に居る状態で行われる授業。 N高など、オンラインを積極的に取り入れた学校が行っていたが、 新型コロナウィルス感染拡大防止の為に生徒が自宅待機になった対応として注目されている。

大雑把には、ZoomやTeams,Meetなどを利用したライブ型と、 NHK for SchoolやYoutubeなどを利用したオンデマンド型が有り、 オンデマンド型にも、既に他人が作ったものを流用する方法と、自前で作る方法と、2通りが有る。 ライブ型は、リアルタイムに学習者と臨機応変に対応が出来て反応が判る、など、 オンデマンド型は、学習者は何度も繰り返して見る事が出来る、など、のメリットが有るが、 同時に、ライブ型は、回線トラブルが有ると困る、長いと授業者も学習者も辛い、など、 オンデマンド型は、テキトーに学習者に見せて終わり、判った心算になる、に陥り易い、など、 デメリットも有る。
ライブ型でだけ、オンデマンド型でだけ、で無く、 両方を適切に授業の中で組み合わせ、適宜、Formやチャット等も使いながら授業を進めるのが、 効果的である。
また、自作のオンデマンド型では、動画を作成するのが大変なので、 凝ったものは作らず、普段の授業と同様の感覚で行い、 黒板や、スケッチブックや100均に在る様なホワイトボードを利用すると便利である。

今回の事での経験は、遠隔授業での、地域間交流や国際交流、遠隔地の外部講師、養護関係など、 色々な応用が利くと考える。 今回の事を契機に、これらの事も注目されると良いな、と、思う。


遠隔ライブシステム

元々、 Teamsは会社の部門会議や打ち合わせ用で、発表資料と発表者、質問者、偉い人が画面に映れば、 後の参加者は丸いアイコンで良い、という発想だし、 Google Classroomは、実際の教室の中で授業で、という発想なので、 遠隔授業向きとは言えない。 しかし、近年、Zoomが登場して、遠隔授業においての使い易さが注目され、 新型コロナウィルスの影響で今後も遠隔授業の必要性が出て来た為、 TeamsもMeetもその他も、かなりZoomを意識し、遠隔による教育向けの利用プランを出して来ている。

Zoomの16歳制限は、個人的には、Zoomで何か問題が起きた時に責任問題が面倒だから、 対象者は、有料の「教育プラン」を使え、 無料版では何が起きても責任取らないよ、という事なのだろうと解釈している。


遠い将来?

遠隔授業を日常的にきちんと実施する為には、 ライブビデオ会議システムやオンデマンド教材を中心に、 進学塾のカリスマ講師や大人気Youtuberと同程度以上に他人を惹き付ける演出や、 チャットやフォーム、デジタル・アナログ両方のホワイトボードなどの様々なツールを適材適所で駆使して生徒に考えさせる技術が必要。 つまり、これを国全体として行うには、マスコミが盛んに批判のネタにするインフラの面に加え、 全国の全ての教諭がその演出力、技術力を持っている事が前提で、 「先ず出来る処からやろう」という条件が無ければ、上記の前提の無い議論は意味が無い。 しかし、このまま行けば、全国レベルで烏合の衆の各教育現場の思惑で、 授業を密室にし易く、教諭がどんな授業をしていても(していなくとも)判らない状態にも出来、 また、生徒自身の授業への積極性の要素も大きくなると思われるので、 綺麗事を並べ立て安易に流れる学校(洗脳、不正、授業をした心算、在宅勤務で遊んでいる、様な体質)と、 そうでない学校(結果を求められている進学校や、進学塾や、私立校、注目校など)という現状が更に顕著に二極化し、 マスコミはそれを都合良く切り取って批判し続けるだろうなという予言は十分に出来る。 成績や検定の合否なんて、インチキと教諭の胸先三寸でどうにでもしているのは、 過去日常的に経験しているし。


物凄く飛躍した極端な妄想ですが、若しかすると、遠い将来は、

なんて世の中になっているかもね(既にその動きは有るのよ)。

上記の事の善し悪しを言う心算は全く無い。全ての人間の複雑な思惑と感情的な成り行きの儘に。


とりとめもなく思うこと。
巣籠りが長期間(年単位)に渡り、続くなら。

  1. ライブビデオ会議中の居場所。生活雑音。来客者。通信費。セクハラ、パワハラ、その他いろいろ。
    何処かの会社で会議中、上司が部下に「部屋の中を見せろ」と言ったという事例が有る。
  2. カンニングし放題。実際、何処かの国で大規模カンニング事件、起きているし。
  3. 生活習慣や性格に対する評価を、どうするのだろう。
  4. 生徒間の横の繋がり(人間関係の作り方)も教室よりは希薄になるかな。印象も変わるしね。
    ネットの繋がりが切れる事を恐れる傾向が強まり、その手のトラブルが増えるかも。
  5. 修学旅行って、集団行動が云々、の目的が有ったと思うけれど、どうなのかな。
  6. 体育祭はe-スポーツなのかな。
  7. 体育や芸術系科目、部活動はどうするのかね。
  8. 学校図書室要らない。ネットで検索し公共図書館から借りて来れば済む。蔵書の数が違う。
    「教諭が読ませたい本」では無くなるので、生徒の視野(選択の幅、思考の幅)が広がるのは、良いかも。






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