キーワード辞典
教育DX

登録日 22/02/02   更新日 22/02/02



DXは、デジタルトランスフォーメーション(Digital transformation)の略。 英語の接頭辞「trans-」には「across(を超えて)」という意味があり、 後半の cross を「X」と略してDigital Transformation は「DX」と表記されることが多い。 教育DXは、その教育版。

「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面で、より良い方向に根底から変化させる」という仮説であり、 特に「生活を根底から変化させる」の部分に主眼を置く事によって、 既存の、電算化、IT化、ICT化、デジタル化、といった言葉とは異なる意味合いを持つ。 つまり、例えば、 「これまで手書きをしていたものをワープロソフトで印刷をする様に変更した」 「黒板をプロジェクタにした」事自体は、 先生個人にとっては生活が根底から変化しているのかも知れないが、 ICT化による代替、増強であって、それをDXとは言わない。 DXの例としては、クラウドやAI、ビッグデータなどの活用などが有る。 教育関係で言えば、例えば、大手進学塾が展開している、 過去の全国模試や大学入試などのビッグデータを元に、 生徒一人ひとりの苦手分野や志望校の出題傾向から合格可能性を細かく分析し、 その結果を元に、解説ビデオや練習問題など、入試対策をカスタマイズして提供している様なこと。 或いは、例えば、N高の様なシステムのこと。 一部の保護者から「公立高校要るの?」と言われる程度に、ヨノナカの根底からの変化であり、 公立高校のGIGAスクール構想が単なるICT化では無くDXにまで辿り着けるのか、は、 インフラでは無く、先生の意識の問題。

但し、教育DXは、先生、生徒、保護者をはじめ、国内外の物凄く多くの人達の思惑と欲、利害関係、 個人情報のセキュリティなども複雑に絡んで来たり、 AIにより指導内容にバイアスが掛かる可能性も、人間の先生と同様に無い訳では無く、 その影響は、人間の先生以上となる。


経済産業省による定義
企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、 顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、 業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。






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