'04年6月27日、富士市立吉原商業高校の若園先生より、 同校のチャレンジショップ「吉商本舗」の開店の情報をいただきましたので、 ご紹介致します。 若園先生、有難うございました。
8月3日、私的に、富士市立吉原商業高校のチャレンジショップ「吉商本舗」へ行って来ました。 オープンして1週間の慌しい時にもかかわらず応対して下さった若園先生と、 NPO「東海道・吉原宿」代表理事の佐野さん、本当に有難うございました。
10月15日、若園先生より、最新情報をいただきましたので、追加しています。写真も掲載しました。
富士市立吉原商業高校のチャレンジショップ「吉商本舗」は、
地元の吉原商店街有志で作るまちづくりNPO「東海道・吉原宿」の支援を受け、
商店街の中心にある空き店舗を利用したお店です。
平成16年7月24日に賑やかに開店し、その様子は多くのマスコミに報道されました。
販売の中心はジュースやお菓子類ですが、郵便局との連携による切手やはがきなどの販売や、
市との連携で入手した外国の民芸品などの展示販売もしています。
店内は、購入した商品の飲食も出来るテーブルとカウンターのある喫茶店風になっており、
地域の人が委託販売などに利用可能なスペースも設ける予定で、
「子供たちからお年寄りまで愛されるお店にしたい」と考えているそうです。
チャレンジショップの構想は平成16年1月に具体化し、運営母体として「商業ビジネス部」を創部。
構想に賛同した富士市が予算200万円を計上し、
NPOが営業ノウハウをアドバイスするという協力体制も確保しました。
「駄菓子喫茶」のアイデアは、同年3月中旬にNPOによって開かれたコンペによって決定。
コンペは「マネーのノラ」というタイトルで行われ、吉商の部員2人ずつ2組と顧問教諭、
それにNPO3人の計6組が、工夫を凝らした店舗案をプレゼンテーション。
市の商業労政課や富士商工会議所の職員を交えた出席者が
「自分ならいくら投資するか」で採点、総合点を競い合い、同校部員の案が採用されました。
4月には、商売の流れを実践で学ぶため、市内のイベントに模擬店を出し、
卸問屋などから仕入れた駄菓子セットや綿菓子などを販売しましたが、
部員のアイデアで、親子連れをターゲットに風船をつけて販売し、見事に完売しました。
NPOとの連携による商店街の活性化としては、 「ストリートスタジアム」と銘打って、 空き店舗のシャッターに描く絵を全国から募集したり(空き店舗の持ち主との接点が持てる)、 Tシャツのデザインを全国から募集しNPOや生徒が選考、 入選したものを「吉商本舗」で販売し売上を競ったり、 各商店の店先を貸してフリーマーケットを開催したり、 さらに、ミニFM局('04年8月に私が訪れた時点では店舗内には無い)による商店街の情報発信をしたり、 土・日曜には商店街で色々なイベントを行なってお客様に飽きられない様にするなど、 様々な取り組みがなされており、 さらに、今後は、空き立体駐車場を菜園にして野菜を育て「吉商本舗」で販売したり、 「吉商本舗」に障害者の作品を展示するなど、 斬新な発想の企画も幾つも用意されている様で、 私的には、商店街の活性化の中心となる「コミュニティ基地」の意味が強いかな、と、感じました。
これまでの空き店舗によるチャレンジショップというのは、 どちらかといえば、商品を決め、仕入れ、販売し、帳簿を付け、時にはパソコンでデザインし...、 といった、学校での成果を見せる流れのものが多い様な気がしますが (そしてそれが悪い訳ではありませんが)、 「吉商本舗」では、さらに加えて、 ここ以降に書かれているお菓子の外商やチラシの例の様に、 何よりも、企画勝負、アイディア勝負で商店街を活性化していこうという、 私が思うに「アントレプレナーシップ」的な部分が、 NPOなどとの連携とあいまって、強く現れている様に感じました。
'04年10月15日 追加
'04年10月より、NPOとのコラボとして、ミニFM「ラジヨシ」(ラジオ吉原)の放送が店舗内ではじまりました。
また、ブログも開始しています。
下に写真があります。
営業の案内です。
店頭の風景です。 東海道五十三次の吉原宿のイメージで、生徒さんがデザインしたそうです。 |
郵便切手や「かもめーる」も扱っています。 ゆうパックも、という話も有ったそうですが、 お客様の品物を預かるということと、作業が大変になるために、 これは、行なっていません。 |
入口から見た店内。やはり生徒さんのデザインで、 東海道の宿場をイメージしています。 |
店内右側奥。縁日風の商品棚にお菓子がいっぱい。花火も。 |
100円、200円、500円、など、お菓子のパック売りに力を入れています。 これらの商品を、店内での販売だけではなく、学校の購買や、 幼稚園の発表会や小学校の運動会などの地域のイベント行事などにも、 売り込んでいく計画です。 |
入口横にある休憩スペース。写真左側が入口。
購入したジュースやお菓子をここで飲食することが出来ます。 落ち着いた雰囲気が良いですね。 |
休憩スペースには、市との連携によって取り寄せられたペルーの民芸品がディスプレイされ、 販売されていました。 |
入口直ぐ右側。 全国から募集したTシャツのデザインコンテストで入選したデザインのTシャツ。 売上により、順位が付けられます。 |
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'04年10月、店舗内の以前の休憩スペースに開局したミニFM局「ラジヨシ」(ラジオ吉原)のオンエアの風景です。 (頂き物の写真です) |
オフィス向けの置き菓子の販売も始めました。(頂き物の写真です) |
このチラシは生徒が企画し、デザインに細かく注文を付け、
業者に作成させたものです。
生徒がチラシを(パソコンなどを使って)作成するのではなく、
生徒がチラシの図案を企画しプロに作成させる
(勿論、その為には、学校で実習する様なデザインの知識も必要になります)、
という点で、
現在の商業高校ではなかなか発想出来ない、とても画期的なことだと思います。
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「吉商本舗」への地図です。 岳南鉄道吉原本町から、歩いて5分程度です。 |