’02年11月8日に京都の京都リサーチパークで行われた、 「バーチャルカンパニートレードフェア2002京都」へ行って来ました。
「バーチャルカンパニー」は、
産業理解、IT技能の習得、職業観の育成などを主要なねらいとして、
国際化・情報化時代に対応する企業家精神あふれた人材育成のために開発された教育プログラムで、
参加生徒達が地元の企業人の協力を得ながら仮想の商品を開発し、企業を設立・運営、
ネットワーク上の世界で商品の売買をシュミレーションします。
「トレードフェア」は、普段はネットワーク上で取引している生徒達が京都に集まり、実際に対面販売を経験すると同時に、
1社3分で事業内容やセールスプロモーションなどのビジネスプレゼンテーションを行い、
会社や商品をアピールするというもので、今年で2年目になります。
(詳しくは、
ちなみに、この文章を書いている時点で勤務校ではこのプログラム自体には参加しておりません。フェアの参加も私的です。
以下は、あくまでも私個人の感想です。そのところ、宜しくお願い致します。
日程は、9時から開会式、10時15分から15時までが商品販売活動です。
入場者には、年齢などに応じて予めバーチャルな貨幣が貰え、
それで、買い物をすることが出来ます。ちなみに、私は40歳代ということで、30万円いただきました。
各店舗には端末が置かれており、気に入った商品があれば、その端末からバーチャル貨幣で購入します。
端末が置かれていない店舗や、混んでいる店舗のために、電子商取引コーナーもあり、
そこでも購入することが出来ます。
販売活動時間の途中、10時30分から11時30分と13時から14時までの2回、
ステージで各店舗からの趣向を凝らしたビジネスプレゼンテーションが行われます。
15時からは開発した商品(売上げではない)やプレゼンテーションなどを対象にした表彰式と閉会式。
上位3社には、審査委員長である、財団法人京都高度技術研究所新産業部総括部長 小野田祐一氏から、
特別賞5社には、株式会社オムロンライフサイエンス研究所代表取締役社長 石博一章氏から、
賞状と副賞が贈られました。
15時30分から17時は、生徒企画のネットワーク部会で、
別の会場で高校以上の生徒がグループに分かれ、この教育プログラムについて3つのテーマのディスカッションをします。
(私が居たのは閉会式までです)
私がチラと会場の横を通りかかった様子では、活発な意見が飛び交っている雰囲気でした。
会場に居るだけでは、 会社の設立や運営、商品開発の上でのプログラムがどの様なものなのか、ということが余り見えては来ないのですが、 どの参加者もいきいきとして販売活動やプレゼンテーションをしている姿を見て、 小、中、高校、大学生が、自ら会社を設立し、運営し、明確なコンセプトの元に商品を開発し、 会社や商品をアピールして販売する、という一連のプログラムは、 とても興味深く感じました。 一般的に商業高校で行っている「商業教育」とは、また違った一面を持つ、 しかし、決して相対するものではない、魅力的な企画であると感じました。
とても多くの方にお世話になりました。
ありがとうございました。
デジタルカメラの調子が、いつもにも増して悪かったため、
変な写真ばかりで、使えるものが余り有りませんでした。
楽しい会社がたくさん有ったのですが、その中から、
商業高校を中心に、
印象に残っていて、かつ、マシな写真があったものです。
また、画像をクリックしても大きくなりません。
(報告者:Ryn)
開会式 財団法人 京都高度技術研究所 新産業部 総括部長 小野田祐一氏の開会の挨拶。 |
ひかり屋(三重県立四日市商業高等学校) 四日市市の特産品の萬古焼の仮想販売。 和風な雰囲気の店舗ではおいしい日本茶とお菓子がいただけました。 (これは準備中の写真です) 特別賞受賞。 |
DandeLion(神戸市立兵庫商業高等学校) 「真心のこもった商品作り」をコンセプトに、手作りの良さを活かした小物や自作アクセサリの現物販売。 神戸「北野工房のまち」と連携している。 特別賞受賞。 |
OCC、健康食品株式会社、ALLマイティー(滋賀県立大津商業高等学校) 髪の色を変える事が出来るシャンプーや近未来的なハイテク家電、自然健康食品などの仮想商品の販売。 |
京都市立西京商業高等学校3年1組 この高校では、3年1組、3年2組、3年3組、という3つの店舗をだしていましたが、 商品を仮想販売する、と、いうよりは、地元、三条会商店街の活性化に取り組んでおられる様で、 ビジネスプレゼンテーションでも、商店街の現状分析、打開策、など、取り組みの様子が詳しく報告されていました。 |
TAKI、Nothing Impact(学校法人呉武田学園呉港高等学校) HSPで作成した自作ゲームプログラムと地元広島産の実在する銘柄のお米の仮想販売。 「ゲームプログラムのプレゼンに説明は要らない、実際にゲームを見て下さい!」と 原稿を破ってみせるビジネスプレゼンテーションはインパクトが有りました。 特別賞受賞。 |
クリエイトふくにし(京都市立福西小学校) 便利な文房具や日用品などの仮想商品(商品見本は有る)の販売。 高校、大学生でもカンペを読むだけのプレゼンが目立つ中、 カンペなしで、商品見本と映像を組み合わせてのビジネスプレゼンテーションは、完璧でした。 販売活動も、接客態度がとてもしっかりしており、商品の実演や端末を操作する手も慣れたもので、感心してしまいました。 う~む、恐るべし、小学生。 堂々の優勝です。 下の写真は、優勝の賞状を手に、TVの取材を受けている風景。 |
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小野郷中学校、小野郷中学校すぎっこ会社(京都市立小野郷中学校) 北山杉を使ったマウスパッドやCD立て、鉛筆立て、椅子、などの、現物の販売。 すべて手作り。私はマウスパッドを購入しましたが、ホントに良く出来ています。 ビジネスプレゼンテーションも、「クリエイトふくにし」同様、カンペなしで、 現物と画像を使って商品説明をするなど、なかなかのもの。 準優勝。下の写真は、準優勝の賞状を手に、TVの取材を受けている風景。 |
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Brushupカンパニー、Flashカンパニー、Dokudami、Okatti (京都教育大学付属京都中学校) 奇抜なアイディアのハイテク仮想商品と、TVショッピングを思わせる身振り手振りを交えての楽しいプレゼンテーションで、 個人的に好きでした。 商品とは反対に(?)接客態度はまじめで、好感が持てました。 |
わじあん(立命館大学) 「和とアジアの文化融合」がコンセプトの和服の店。 おすすめ商品は、 写真右から2人目の女性が着ているコーディネートが可能な「セパレート浴衣」と、 右端の男性が着ているアジアンテイストの「甚平」。 店舗では、着付け体験やお茶会も。 |
電子商取引コーナー ここでも商品の購入(決済)が出来ますが、 いつも人だかりが出来ていて、大盛況でした。 (写真は、販売活動が始まる前の様子です) |
審査結果は、以下の通りでした。
優勝 | クリエイトふくにし(京都市立福西小学校) |
準優勝 | 小野郷中学校、小野郷中学校すぎっこ会社(京都市立小野郷中学校) |
第3位 | Fragrance House(園田学園女子大学) |
特別賞 | ひかり屋(三重県立四日市商業高等学校) |
DandeLion(神戸市立兵庫商業高等学校) | |
TAKI、Nothing Impact(学校法人呉武田学園呉港高等学校) | |
わじあん(立命館大学) | |
サンフラワー(近畿大学) |