'06年10月30日、追記を加筆しました。
'06年5月末に起きたKDDIの個人情報の大量流出事件、 その中に私の情報も含まれていた様で、 6月にはお詫びの手紙が、そして10月には、 その後の調査結果と再発防止策の取り組みについての詳細が書かれた手紙が KDDIから届きました。 振り返れば、昔、当時の管理職から直接に言われた 「学校で何をしようが ”教育の為だから”で許されるのだから、 ソフトウェアはバンバンコピーしても構わないし、インターネットは生徒に適当に遊ばせて放って置けば、 ”自由にインターネットを使わせている”という宣伝になるから、ネチケット指導なんてどうでも良いのだ」 という発言を私は一生忘れないし、その気風は今でも時として感じる事が有ります。
教諭は、 情報処理教育が商業高校の花形分野だった時代でさえそうでしたが、 IT機器が誰でも日常に溶け込んで使われる様になり 情報処理分野が商業高校にとって魅力の一つに考えられなくなった今では特に、 日進月歩に変化する内容に対応する大変さもあって、 出来るだけ関わりたくない、という風潮が有る様です。 最近、 教科「情報」も、専門教科「情報」も、商業科の「情報処理」も、 ごちゃ混ぜにされていると感じているのですが、 「もう情報処理教育は商業高校にとって魅力にならないのだから、授業なんて適当で良い」と発想する前に、 全ての学校で「情報教育」が必須になっている事の意味を、 自覚しなければならないのだと思います。 上記の様な事は、私がこのサイトを始めた当初から書き続けてきた事ですが、 結局は、冒頭の事件をはじめとして、最近多発している若者のネットワーク上の犯罪の原因のひとつには、 過去に(「商業高校」ではなく)「学校」としてセキュリティや情報管理、 ネチケットなどについて指導することを逃げ続けてきた、 そして、「教育の為なら」の御旗の元で かえって温床となり増長させてきた学校の実態とは決して無関係ではないと考えています。
( '06/10/21 記す )
追記
上記の文章の草案の様なものを「近況」に書いたのは’06年の4月頃。 その後5月にPart.2のその2としてこのコーナーに移動し、 10月にPart.12として独立しました。 その直後に全国の高校の必須科目の未履修事件が起き、唖然。 全国の多くの高校にとって、教科「情報」は、 学校の数値的な評価を上げる科目ではない、と判断されたのでしょうね。 高校の必須科目の未履修事件に関しては、様々な要因が複雑に絡んでいる為に簡単には書けないのですが、 その未履修とする科目に「情報」がターゲットになったということについては、 大学合格率という目先の数字のみを追い求め、 現代のIT社会のセキュリティや情報管理などの教育を怠った学校の責任は有ると思います。
( '06/10/30 記す )